2025年9月28日(日)第4回例会作品

 

『型破りな教室』(2023年製作/メキシコ/125分)

ひとりの教師と子どもたちが起こした奇跡に、世界中が驚き感動!

 

≪解説≫

メキシコ。アメリカとの国境近く、貧困層が多く、麻薬、殺人が日常化した小さな町の小学校。設備は不足し教員は意欲もなく、学力は国内最底辺。子どもたちは犯罪と隣り合わせの国境で暮らしている。

しかし、2011年、ある新任教師が行ったユニークな授業によって、みるみる成績が向上し全国トップレベルへ。その軌跡のような実話を映画化した本作には、メキシコ国内で大ヒットを記録。映画の中の子どもたちは、探求する喜びを知り、その瞳をキラキラと輝かせ、いま世界中を魅了しています。

生徒たちは、教師への信頼を深め自らの可能性を信じて挑戦していきます。可能性を伸ばす、型にはまらない授業の中に、日本の公教育への疑問に対する答えの一つが見つかるかもしれません。

 

≪物語≫

 独特な教育理念のもと、破天荒な授業を行って子どもたちを魅了する信認教師ファレス。はじめ怪訝そうに注文をつけていた校長も、クラス全体が意欲にあふれ、闊達に生き生きとした姿に変って行くのを見て協力を惜しまなくなる。多子家庭で子守を親から託される本を読むことが好きなルペ。宇宙にあこがれ、数学に天才的なきらめきを見せるパロマは進学できるのか…。兄の悪い中の誘いを受ける一方で学ぶ喜びを知ったニコは、仲間になることをためらうのだが、そのことがある事件を招いてしまう。ファレスとの出会いによって、子どもたちは「諦めないでいいんだ」と希望を抱いくようになっていく。だが、その前に厳しい現実が少年と少女たちに立ちふさがる。

 

監督・脚本:クリストファー・ザラ

出演:エウヘニオ・デルベス(「コーダ あいのうた」)、ダニエル・ハダッド、ジェニファー・トレ他 

 

▼『型破りな教室』を観た感想をご紹介!▼

自分の子どもにはこれくらい信念をもって突き進む先生に出会ってほしい。文科省にこの作品が届き、現在の詰込み型の教育を改革を進めてほしいです。

(K氏)

 


メキシコの貧困地区にある小学校。そこに赴任してきた先生の授業は「型破り」なものばかり。子ども達は戸惑いながらも自分の頭で考え、体験しながら理解していく。「もっと知りたい」「もっと学びたい」と子ども達の瞳がキラキラと輝き笑顔が溢れる。その表情がすごくいい!

先生が子どもたちに伝える「可能性」という言葉。どのような環境にあっても、子どもたちは一人ひとりみんな可能性を持っている。その芽を大人は摘んではいけない。子どもに自分の人生を諦めさせてはいけない。大人に対して発せられたテーマだとも思いました。

可能性の種が芽吹くために、土を耕し、水を与えて命を育て、太陽の光のように愛情を降り注ぐ。それは私たち大人にできること。忘れてはいけないこと…。後半苦い展開もあるが、その選択も大人の立場としてどうすべきだったのか…。問いかけられる。

「可能性を諦めるな」子どもたちへのメッセージに胸が熱くなる作品でした。(S氏)


文字通りの型破りな授業によって子どもが本来持っている可能性が引き出され、輝きだす姿は、観ていてとても気持ちがよく、退屈そうな表情だったから、余計にキラキラと眩しかった。

型にはまった授業が如何に楽しくないか。小学校の授業参観で「めあて」「まとめ」という「型」があって、形にはまった授業の現在形(昔からかな)をみて、つまんないと思ったのを思い出した。それに、その型の中で、先生が求める発言が出来る子が「いい子」になって行くのか…?なんか違う、と。

本作は、経済格差、治安状況、政治や公職に携わるものの腐敗など自国の社会生活環境の厳しさと深い悲しみから目をそらさず描く。国は違っても、子どもの可能性(未来)を引き出す大人・社会(国)の責任が問いかけられている気がして、何ができるのだろうと、親として我が身に返ってきた。

それに、子どもが可能性を発揮できない社会に未来はない、と。逆もしかり。(T氏)


▼上映詳細▼

場所:福岡市総合図書館 映像ホール「シネラ」

上映時間 11:00~/14:00~(125分)

料金:前売り券1,300円(ホームページ、お電話にてご予約受付中!下記、チケットぴあ/ローソンチケットでも購入できます)・当日券1,500円・シニア(60歳以上)1,200円・中高生800円(当日のみ)・障がいのある方1,000円(当日のみ)

チケットぴあ(P468-414)/ローソンチケット(L-81698

 

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