※※ 映画サークル会員は当日1,000円です。※※

 

2025年8月31日(日)福岡映画サークル協議会「特別上映会」

―戦後80周年平和祈念企画 <共催/有)九州シネマ・アルチ)― 

『劇場版アナウンサーたちの戦争』(2023年/日本/113分)

 

戦争が始まるとき、電波は「フェイク」という武器になった。

SNS時代の今こそ伝えたい。メディアの現場で先人たちが何を考え、行動したのか。戦争に加担したアナウンサーたちの「慟哭」

 

≪解説≫

太平洋戦争では、日本軍の戦いをもう一つの戦いが支えていました。ラジオ放送による「電波戦」。ナチスのプロパガンダ戦に倣い、「声の力」で戦意高揚・国威発揚を図り、偽情報で敵を混乱させました。

そしてそれを行ったのは日本放送協会とそのアナウンサーたちです。本作は、戦時中の彼らの行動を、事実を基に映像化して放送と戦争の知られざる関わりを描いたNHKドラマの劇場版です。

複数のエピソードを追加して重厚に生まれ変わりました。

 大規模災害時における正確な情報の必要性から始まったラジオ放送は、戦争に突き進む政府に利用された苦い経験があります。戦時中に放送の現場で先人たちが何を思い、どう行動したのか。

軍の南方侵攻と敵軍を混乱させるための情報戦でした。積極的に戦争に加担したメディアが果たした負の歴史に光をあて、そこに生きた生身の人間の苦悩と葛藤を描きます。

 SNSによる偽情報が人々を混乱させる今日、本作には多くの共感と同時に学ぶべき教訓が提示されています。

 

≪物語≫

 太平洋戦争はラジオの開戦ニュースで始まり、玉音放送で終わった。その両方に関わったのが天才と呼ばれた和田信賢(森田剛)と新進気鋭の館野守男アナ(高良健吾)。

1941年12月8日第一報を和田が受け、それを館野が力強く読み、国民を熱狂させた。以後、和田も館野も緒戦の勝利を力強く伝え続け国民の戦意を高揚させた。同僚アナたちは南方占領地に開設された放送局に次々と赴任し、現地の日本化を進めた。和田の恩人・米良忠麿(安田顕)も「電波戦士」として前線のマニラ放送局に派遣される。

 

 一方、新人女性アナウンサーの実枝子(橋本愛)は、雄々しい放送を求める軍からの圧力で活躍の場を奪われる。やがて戦況悪化の中、大本営発表を疑問視し始めた和田と「国家の宣伝者」を自認する館野は伝え方をめぐって激しく衝突し始める。ただ原稿を読む無力さに苦悩する和田。妻となった実枝子はそんな和田を叱咤し、自ら取材した言葉にこそ魂は宿ると激励する。和田は学徒出陣の実況の為に学生への取材を進めるのだが、その罪深さに葛藤。そして館野もインパール作戦の最前線に派遣され、戦争の現実を自ら知る事になる。

 敗戦が濃厚な戦争末期、マニラでは最後の放送を終えた米良に米軍機が迫る。そして戦争終結に向け動き出した和田達にも…。

 

演出:一木正恵

脚本:倉光泰子

出演:森田剛、橋本愛、高良健吾、安田顕、浜野謙太、大東駿介、水上恒司、藤原さくら、中島歩、渋川清彦、眞島秀和、降谷健志、古舘寛治、小日向文世、他

 


※※ 映画サークル会員は当日1,000円です。※※

▼上映詳細▼

場所:福岡市総合図書館 映像ホール「シネラ」

上映時間 11:00~/14:00~(113分)

料金:前売り券1,200円・当日券1,400円・中高生800円・障がいのある方1,000円(当日のみ)

チケットぴあ(P468-411)/ローソンチケット(L-83320)

 

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